about

焼け残った記憶を拾い、花を手向け弔う。その過程で生まれでたある一つの結論、ある一つの完成のかたちが、絵画だったり、物語だったりする。2017.12.18 マツウラミオ

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青いシャツの男

田園都市線青葉台駅に着く手前で車窓から見た青は、5階ほどのアパートのベランダに立つ、髪の薄い男が着たシャツの色だった。男は天日干しにされた布団のように、柵を軸にして体を半分に折れ、両腕をだらりと垂れている。その姿はあっという間に、窓枠の右から左へと流れた。